8/24/13

向田邦子の世界



22日が彼女の命日だったらしい。ちょうど亡くなられた頃、私は物心つくか、つかないか、という年齢だったのだが、ニュースに「向田邦子」という名前と「飛行機事故」というテロップが出ていたのが、ぼんやりと記憶に残っている。

それから10数年経って、高校生の時に、なんとなく彼女のエッセイ「父の詫び状」を手に取って読み始めたのだが、内容を理解し、咀嚼するには、当時の私では幼すぎたのか、何だか「しっくりこない、腑に落ちない」という感想を持っていたように思う。その頃はアメリカ文学の翻訳物にハマっていて、サリンジャー、マーガレットミッチェル、エミリーブロンテなどを読みふけっていた私には、普段読んでいた物とあまりにかけ離れた戦前昭和の世界だった為に、尚のこと理解が難しかったのかもしれない。

本当の意味で彼女の作品を理解出来たのは、ニューヨークで暮らし始めて2年ほど経った後だった。ニューヨークの常識のスタンダードが理解出来るようになって、日本とは全く異なる多様な人が集まるコミュニティで、違和感を感じることなく暮らせるようになって来た頃、といえば、どのくらいのアメリカ被れ具合だったか、お分かりいただけるだろうか?(笑)自分の価値観、物の見方や感じ方は、何によってどう形成されたのだろうか、と日本人論に興味を持ち始めていただけに、山の手の戦前昭和の家庭にまつわる数々のエピソードは、その質問に対する答えを垣間見せてくれたように思う。

彼女の作品を読むとたまらない懐かしさがこみ上げてくるのを、私は自分でも不思議に思っていたのだが、海外で長く暮らし、大好きな祖母に会えない状態だったから、祖母の育って来た時代の面影を感じさせるものに愛着を覚えていたことも、向田文学に傾倒していった理由の一つかもしれない。良妻賢母になる為の教育を受けていた戦前の女学生のモラルや目線を感じさせる、決して直接的すぎることのない、あたりの優しい文章を通じて、私は祖母や、彼女が生きた時代の空気と対面していたのだろうか。

向田作品の中には、戦前の女学生の面影が色濃く宿っていて、ページをめくると今も懐かしい温もりで満ちている。



12/18/12

ほんもの

祇園のお蕎麦屋さんへ入って、きつねうどんを頼んだ。出されたお茶を一口飲んでハッとした。普通の玄米茶が随分とまろやかで、スッと滑らかに喉を通る。

おうどんが出される。油揚げを甘く似てあるのが、甘すぎず薄すぎず品の良い味がする。お出汁を飲んだら、これもまたビックリするほど喉のとおりが良い。

このお店が井戸水で調理されていることを差し引いても、心のこもったおもてなしとはどんなものか、そのまろやかな味わいのお出汁とお茶に、さりげなく見せていただいた気がする。

日々を雑に暮らしてはならぬ、と背筋を正した冬の昼下がり。




12/6/12

お気に入り紅茶ゲット!

予定のない一日をぐうたら過ごすつもりが、急遽思い立って、ずっと探していたヌワラエリヤというセーロンティーの一種の茶葉を探しに出かけてようやくゲット!今日みたいな寒い日は紅茶に限る:)

ついでに久しぶりにヘアサロン行きました。そのお店には八年前にお邪魔したのが最後だったんですが、相変わらずスタイリストさんも変わっておられず、フレンチエスプリ感じさせる空間で、ゆるりと過ごして髪も整えて頂きました。

アメリカから帰って来てから、少しずつ懐かしい繋がりがどんどん戻ってきています。感謝感謝^_^




9/17/12

イケメソに遭遇

我が家、朝から消防機器の点検だったのですが、今年はなぜか毎年来てたおっちゃんではなく、コロンの香り漂うさわやかなイケメソだったのです。←ラッキー!

そんな時に限って、今年もいつものおっちゃんだろうと、パジャマにしてるカレッジTシャツに、眼鏡かけて、髪は起きたままのモシャモシャでお出迎えしてるんだから嫌になる(汗)←いつものおっちゃんにも、もうちょっとちゃんとした格好で応対しろよ、というツッコミはなしで(笑)

自意識過剰なナルシストも面倒だけど、ここまで無意識過剰(←造語By阿◯佐◯子さん)なのもどうなんだろうか。。。もうちょっとだけ家の中でも小奇麗にしてみよう。

8/4/12

今は亡き美しいもの

大好きだった梅田阪急のコンコース。 歴史ある美しい物が、老朽化の一言で片付けられ、“自称デザイナーズ”の成金趣味の小汚い金ぴかの建物に取って代わられてゆく。ホント厭な時代



6/15/12

年齢不詳DNA

我が家、特に母方の家族は、年齢不詳らしい。 祖母が80歳の時に70歳に間違われたり、母親が暫く前に大学院生の息子がいると言って唖然とされたり、50代半ばだった伯母が40歳と間違われたり、昔はそういった話を聞いても実感が湧かずにフーンとくらいにしか思ってなかったが、どうやらその年齢不詳のDNAは自分にも受け継がれていることが最近判明しつつある。 最近、実年齢(33歳)を告げると、ぽかーんとされることが増えて来た。「全然見えませんね、てっきり20代かと思ってました」なんて言われるとなんだか年齢言って損した気がしてしまうのはなぜ?(笑)家族ってヘンなところが似てくるからホントビックリ(笑)

5/1/12

The Iron Lady: Margaret Thatcher

Finally GW has come!!! I had some relaxing time for watching CNN, going to yoga for detox, and going to the late show movie! It's been a while since I last stepped into the movie theater, and it was surprising to find a movie theater complex on the top of JR Osaka Station Bldg. The Iron Lady was good, some Maggie's policies bit annoyed me, but overall it was very interesting to see how she is before, during and after her presidency (?)---or should I call it her prime minister-hood? Anywayz, those of you who haven't seen it yet, it's a good movie!